twilog まり(@mrmlmary)

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犬を喰うライオン6【ルキEDルキジャン←○○】

お久しぶりです。

ルキジャン←○○、ようやっと最終回です。
第1話が2010年5月21日だったので、9ヶ月もかかったことになります。
6話しかないのにね!

でも分量は結構あります。
webのルキーノサイドの話は今回やっと終わりましたが、
そのまえにイベントでジャンサイドのお話書いてます。

イベントでジャンサイドのお話をお買い上げいただいた約10名の方々は、
ルキジャンがどんだけすれ違っているかを味わうことができます。

ルキジャンを書くのは本当に難しかった!疲れた。
ルキジャンを理解するためにいったいどれだけ公式を読み返したことか。
ベルジャンやイヴァジャンより多いよ、絶対!


今回えろありです。

*******************


 ルキーノは久しぶりにある部屋のカギを開けた。シャーリーンの部屋だ。正しく言うとアリーチェが大きくなったときのために用意しておいた部屋にシャーリーンの遺品を詰め込んだ空間だ。大小さまざまなものが所狭しと積み上げられ、埃を避けるため大きな布で覆われている。
 その中に小さな絵がある。シャーリーンが好きで以前は飾っていた聖母マリアの絵だ。だがシャーリーンが時折見ていたのは、その隣においてあるブック型のフォトスタンドに入れられた絵だ。その絵は飾らずいつも伏せられていたが、彼女はいつでも手に取れるようにしてあった。
 七つの大罪。
 傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲。
 敬虔な彼女は心がざわつくとその絵を見て自分を戒めていたのだろう。
 ルキーノも、今、シャーリーンに習ってその絵を手に取る。
 その絵はルシファーやレヴィアタンを偶像化したものではなく、主イエスと銘文「汝ら心せよ、主は見そなわし給う」を中央に、七種類の人間模様が描かれていた。ルキーノは絵の中のある動物に目を留めた。
 二匹の犬。
 絵の中では二匹の犬が骨を奪い合いっている。
 「嫉妬」。
 その犬は嫉妬を象徴したものだ。ひとつのものを奪い合い、相手を蹴落とそうとする2匹の犬。
 ルキーノが欲したのは骨ではなく金髪の犬ッコロで、そして争っていた相手は…誰もいなかった。
 結局、ベルナルドもジュリオも争いの相手ではなかった。ベルナルドは放って置いても結局ジャンに手を出すことなどなかっただろう。自分の立ち位置を理解し、ジャンを想うことだけに留めた。殊勝じゃないか。ジュリオなど自分の思いを伝える手段すら理解していないレベルだ。ただ、ジャンに焦がれるだけ。それしか知らない。だから、全力で慕っている。健気じゃないか。
 翻って、自分は…、傲慢なライオン。
 勝手に相手を競争相手に仕立て上げ、突き落とし、やはり自分がもっとも相応しいのだと自己完結する、自分の横柄さ。
 ジャンがしばしば自分の事をライオンと呼ぶのを思い出し、言い得て妙だとルキーノは思った。
「は…ははは…」
 自嘲の笑いさえ煩わしかった。

 リビングルームのドアノブが回った。気づけば時計の針はすでに1周していた。
「ジャン!」
 ダイニングテーブルに座っていたルキーノはジャンを抱きしめた。
「…あ…えっと…ただいま」
「…おかえり」
 ルキーノはジャンを強く抱いた。まさか帰ってこないなんてことはないだろうと思っていたが、それでも実際に帰ってきたことに安堵した。ジャンの腕がゆるく自分の背中に回ってきて、ほっとする。
「…ごめん…」
「おかえり…ジャン」
 ルキーノはそれだけ言った。
「バレてると思うけど…オレ…、ヤられた」
 ルキーノの腕の中で突然告白が始まった。これからどう言ったものかと考えあぐねいていたルキーノは、ジャンの思い切りの良さと潔さに、内心舌を巻いた。
「そいつ、生かしておいてる。…これからも始末するつもりは無いんだ」
 ルキーノはどう反応すべきか決めかね、結局ジャンを抱きしめたままでいた。
「けど、別にそいつにヤられていいわけじゃなくて…」
「ああ、わかってる」
 否、わからなければならないのだ。そうでなければ、シャーリーンの二の舞だ。嫉妬を乗り越えなければならない。でなければ、再び喪失を味わうのはルキーノ自身だ。
 ジャンは続ける。
「…そいつは、その…必要なんだ…」
「組織に…か?」
「―――!?」
 ジャンは顔をあげルキーノを見上げた。
 どうやら当たりのようだ。ジャンの相手は組織内にいる。
 ルキーノは正解を言い当てて安堵した。
「…うん…」
「カポの判断を信じるよ」
 ジャンはルキーノの胸に顔を埋めた。
『カポの判断を信じるよ』
 ルキーノは自分が発した言葉を反芻する。
 自分はカポとしてジャンを信じるのだ。ジャンが下した決断は正しかったのだと。そこにジャン個人の感情は絡まっておらず、組織のトップとして必要な判断だったのだと。
「まだオレ、カポじゃねえよ」
「いや。俺にとってはすでに、お前はカポといってもいいくらいだ」
「…ルキーノ…」
 自分の中で暴れまわるこの感情をねじ伏せねばならない。愚かな行為で愛する者を、もう失いたくはない。
「お前は、立派なコーサ・ノストラの男だ」
「―――…ホントに?」
「ああ。誓いを立ててもいい」
 そう言って笑みを作る。
「そうだ。そうしよう。」
 世の中には形から入るタイプの人間がいるだろう。型が人を作るという人間もいるだろう。自分もきっとそのうちの一人だとルキーノは思う。上等な服を着れば気も引き締まり、暫くすればその服に見合うような振る舞いができるようになってくる。しきたりや伝統は所謂「型」のひとつであり、それを一つ一つこなしていくことで自分もコミュニティーに属するに相応しい人間となっていくのだ。
 ジャンを開放し、ルキーノは引き出しを探りに行った。
「…ルキーノ?」
 ルキーノは、白い紙とペン、針を持って戻った。
「何?なんか、書くの?」
 ルキーノは白い紙の上に『Che la nostra Santa Madre Maria ti benedica.』と書いた。
「聖母マリアの絵なんて描けないから、文字でいいだろう」
「?」
「三賢者はいないから省略だ」
「!」
 ジャンもやっとルキーノが意図していることがわかったようだ。
 組織への入会儀式だ。
「お前の前で、お前がカポの組織に入るよ。さあ、オメルタを言ってくれ」
「あ…ああ」
 自分の中で可愛い金髪の犬ッコロ・ジャンとCR:5のカポ・ジャンカルロを分けなければならない。
「ひとつ、第三者が同席する場合を除いて、独りで他組織のメンバーと会ってはいけない。ひとつ、ファミリーの仲間の妻を見てはいけない。ひとつ、…」
 ジャンはオメルタをひとつずつ、暗唱した。
 組織に入るとき、CR:5と刺青を入れる前に必ず入会儀式を行う。儀式は3人の正構成員の前で執り行うのだが、ジャンとルキーノ以外いないので省略だ。
 オメルタが伝えられ、次に手順どおりにジャンはルキーノに聞く。
「銃を持つのは?」
「右手だ」
 ルキーノは右手を差し出し、ジャンは用意された針をルキーノの指に刺した。
 鮮血が浮かんでくる。ジャンはルキーノの血を先ほど用意した『聖母マリアの祝福を』と書かれた紙につけた。ルキーノはその紙を両手に持った。ジャンはポケットを探ってマッチを出した。
 しゅっとマッチの擦れる音と硫黄の匂いが漂う。
 ジャンはルキーノが持っている紙に火をつけた。
 ゆっくりと燃え落ちてゆく紙。炎の向こうに見えるジャンの瞳。
「『私が誓いを破る事があれば聖人の貴方の様に我が身も燃え尽きる』」
 ルキーノは最後の言葉を唱え、誓いを立てた。
 紙はルキーノの指でつまめない程の小ささになり、灰皿の上で全てが灰になった。
 見詰め合うローズピンクとハニーゴールドの瞳。
「ジャン」
 ルキーノはジャンの手をとって、甲にキスをした。
 ルキーノの頭の片隅で、いつかまたジャンを疑うのではないかと不安がちらついた。自分が自分の意識をコントロールし切れるのか自信がない。
「ルキーノ…ん…」
 不安を振り切るように、ルキーノは強くジャンの唇を塞いだ。
「…ん…ふぁ…」
 歯列を割って入り込む。ジャンの舌を絡め取り、強く吸う。上顎をなぞり、下唇に吸いつく。
 嫉妬心をねじ伏せようとすると、独占欲がもたげてくる。
「ジャン、お前とはカポと幹部の関係だけじゃないからな。そっちの儀式だって大切だ」
「な!?ちょっと待った!病院行けっつったのそっちだろ!?」
 ジャンはたじろいで、後ずさりした。
「入れなくてもいいさ」
 ルキーノはキスを再開し、ジャンのシャツのボタンを外し始める。
「…あ…ぅん…」
 ルキーノの指はジャンの胸の突起を捕らえ、つまみ上げる。ジャンは壁に寄りかかり、ルキーノの愛撫を受ける。背中をなで上げるルキーノの大きな手が逆立った産毛を追う。ジャンの快感も追い立てられる。
「…ルキーノ…」
 バックルの金属音が響く。ルキーノの手がジャンの下着の中に差し入れられる。
「ジャン、お前もしろよ」
 ルキーノに促され、ジャンはルキーノの前をくつろがせる。すでに熱く硬くなったものを取り出す。
 二人、同じことを思い出していた。
 二人が初めて言葉を交わしたマジソン刑務所。そこからの逃亡劇。逃げ込んだ山小屋。
 人を惑わす存在。男であり、女であり、男でもなく、女でもない、嫉妬の悪魔レヴィアタン。不思議な存在、ジャンカルロ。お前は化身か。
 どちらからとも無くお互いの唇を求める。
「…ふぁ…、…ふ…ん…」
「…ん…ジャン…」
 あの時と同じようにお互いを擦り合わせ、一緒に扱く。
「あ…ぅ、ん…ルキ…ノ…、あっ、ぁ…」
 くちくちと水音が響く。もうどちらのものとも分からなくなった雫が二人を濡らす。
「…はぁ…ルキーノぉ…もぅ…っ…」
「ああ…オレもだっ」
 ジャンの手の動きが早くなる。それに覆いかぶさるように、ルキーノがジャンの手ごと二人を握る。
「あっ…ルキ―――」
 ルキーノの唇が重なる。息を詰めて、舌を絡めて、お互いを求める。這い上がってくる快楽。
「んんっ…っ…!」
「…ん…!」
 ライオンは犬を喰う。傲慢さを振り撒き、嫉妬を飲み込む。犬はジタバタとライオンの中で暴れまわった。
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テーマ : 二次創作小説
ジャンル : アニメ・コミック

tag : LD1 ラッキードッグ1 ルキジャン

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(「非実在青少年」に対する規制に反対します。)

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『咎狗の血』

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英田サキ

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好きな声優さん
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もう10数年以上前からのファンです。サイバーフォーミュラの新条直樹から。
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    予約締切2011/6/30(木)、
    価格1500円、
    販売2011/8/12(金)コミックマーケット80

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