twilog まり(@mrmlmary)

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犬を喰うライオン4【ルキEDルキジャン←○○】

修論書き終わって羽のばしまくり。
またSS更新です。

いい加減早くルキジャンSS終わらせないとね。

今回えろなしです。


******************

 先日のパーティーに、ルキーノは甚く満足していた。
 自分の名を力なく呼ぶジャンの声を思い出し、一人悦に入る。
 きっとあれでベルナルドは懲りたはずだ。もう二度とジャンに手を出そうと言う気にはならないだろう。
 計画通りに、いや、それ以上の出来で事が運んだことに、ルキーノは満足していた。
 ここ数日、ルキーノは機嫌がよかった。

 昨夜、ジャンはグレゴレッティ邸へ帰ってこなかった。ルキーノはそれを特に変だとも思わなかった。ジャンにもいろいろと用事があるだろう。仕事が立て込んでいたとか、久しぶりに会った旧友と飲み明かしたとか。本部の自室で寝ているのかもしれない。子供ではないのだから、たかだか一晩帰ってこなかっただけでガタガタ言う気も起こらない。翌日きちんと仕事に出てくれば問題ないのだ。
 だが、今夜、ルキーノの元に帰って来たジャンは少し、いや、かなり、違和感があった。
 避けられてる。
 ルキーノはそう思った。
 ジャンは慎重にバスルームの扉を閉め、しっかりとカギをかけてからシャワーのコックをひねった。出てきたときには、いつもはタオルを巻きつけているだけなのに、今夜に限ってきっちりとバスローブを着込んでいた。しかも、髪は自分でドライヤーをかけていて、すでに乾いていた。いつもはタオルで拭いたのかどうかさえ怪しい、ずぶ濡れの小犬のようなのに、だ。
 明らかに、おかしい。
 ルキーノの疑いの視線から避けるように、ジャンはベッドに滑り込み、即座に寝る体勢へと移行した。
「…ジャン…?」
「眠い。寝る」
 眠いから、セックスしないで、寝る、ということか。そんなに嫌か。そんなに不都合か。
 ルキーノも意地悪くジャンを詮索する気など毛頭無かったのだが、これは、何かあるだろう。絶対に。
「ジャン」
 ルキーノは努めて優しくジャンのこめかみにキスを落とした。
「…ん…ルキーノ…眠いんだってば…」
 ルキーノはかまわず、バスローブの中に手を差し入れた。
「やっ…やめろって」
 ジャンは前身ごろを押さえつけてルキーノに背を向けるように身を捩る。だが、ルキーノは、上がダメなら下、と裾を捲り上げる。
「ホントにやめろって」
 ルキーノを制止するジャンの手に力が込められる。だが、それでルキーノを止められるわけがなかった。大きな手がジャンの太腿を這い上がる。
「やめろ!!」
「―――!」
 本気の、必死の拒絶。
 ルキーノは即座にジャンの両腕をひとつに固定し、膝をジャンの股に差し入れた。そして、指で後孔を撫でた。
「ぅああ―――…!」
 ジャンから言葉にならない、悲鳴のような叫び声が上がった。
 その声に、一瞬ルキーノはたじろいだ。だが。
「…誰にやられた?」
 ルキーノは聞かないわけにはいかなかった。
「…」
「答えろ、ジャン。誰だ」
 ジャンはルキーノと目を合わせようとしない。
「…誰だっていいだろ」
 くぐもった声が俯いたジャンから発せられる。
「どういうことだ?」
「そのまんまの意味だよ。オレが誰とやったって別にいいだろ。オレがベルナルドとやったって、ルキーノは何とも思わないんだし」
「…」
 今度はルキーノが黙る番だった。
「…―――なっ!?」
 ルキーノの隙を突いて、ジャンがいきなりベッドから飛び降りた。
「ジャン!?」
 ジャンはさっき脱いだままソファに放り投げていた自分の服を引っ掴み、部屋を出て行った。廊下を走る足音が遠くへ消えてゆく。
 ベッドの上に一人、ルキーノは取り残された。

 ジャンは後孔を負傷していた。
 あれは、間違いなく誰かに犯されている。無理やり突っ込まれたものだ。ジャンの同意はなかったと考えるのが妥当だろう。相手は誰だ?ジャンはそいつを処理したのか?処理したのならそれでいい。だが、もしそいつがまだ生き永らえていたのなら…。
 ルキーノは自身が手を下すのもやぶさかではなかった。
 ジャンがここ2、3日で傷つけられたと仮定すると、その間にジャンと二人きりになれたのはベルナルドとジュリオだ。
 だが、ルキーノはベルナルドという可能性は考えなかった。以前ベルナルドにした牽制は効いていると自負しているし、何よりベルナルドの技術と経験を持ってすれば、ジャンを負傷させるということはありえないと思っていた。
 …ジュリオか?
 まさか。
 あの死体にしか興奮しない男が、ジャンをやったというのか。腕力と戦闘能力を考えると不可能ではない。だが、
ジャン至上主義のジュリオがジャンの意思を無視してことに及ぶだろうか。
 ベルナルドの件が片付いたと思ったら、今度は新たな影が纏わりつく。
 ルキーノはその夜、眠れなかった。
 眠れなかった事実が、さらにルキーノを苛立たせた。

 ジャンがルキーノの家から出ていっても、翌日二人は本部で顔を合わせることになる。当たり前だ。職場が同じだからだ。ジャンは普段どおり、自分の執務室で書類処理をし、ルキーノはカポへの挨拶をしに執務室のドアをノックした。挨拶とは建前だが、ルキーノはまず顔を見て様子を探ることから始めた。
「ジャン」
「ルキーノ、おはよ」
「あれから…、昨日はどこへ?」
「イヴァンのとこ」
 ジャンの態度は極めて普段どおりだった。今は仕事中、というわけか。いつもは文句たらたらでサインしているが、今日は至極まじめに書類を見ている。
「失礼します、ジャンさん…」
 ノックの音とともにジュリオが入ってきた。
 ジュリオはルキーノの姿を見とめると、弾かれたように表情をこわばらせた。
「ルキーノ、はずしてくれ」
「…」
 ルキーノは無言で、次期カポの言葉に従い、部屋を出た。

 ジュリオがおかしい。
 明らかにおかしい。
 誰だって気づくだろう。何かあった、と。
 その何かがなんなのかはわからないが、何かがあったことがほぼ確実であれば、次の行動は決まっている。
 ルキーノは執務室を出て行くジュリオを横目でちらりと見遣った。
 マッドドッグ、狂犬ジュリオの二つ名が聞いて呆れる。血統書付きの犬の耳は垂れ下がり、尾も同様である。何かとジャンに引っ付きまわり、ジャンの姿を視界に捉えるだけで顔の筋肉が緩む男が、今日は顔から血の気が引いたように青ざめている。
 ジュリオにもそんなことがあるのかと、ルキーノは意外に思った。
 そして疑いはますます深くなった。

 おもむろに、ルキーノはジャンの執務室のドアをノックした。
「ジャン」
 ジャンはタバコに伸ばした手をいったん引っ込め、ルキーノに顔を向けた。
「…あ、まだ帰ってなかったのか?…何か用―――」
「病院行け、ジャン」
「…」
 ジャンが顔を逸らす。
「病院に行くんだ」
「…そんな時間無えし、…そんな必要も無―――」
「行ってこい」
 重く、妥協を許さない語気で、はっきりとルキーノは言った。
「…今日は、ジュリオとテーブルマナーの練習があるんだ」
 まだ、足掻くか。
「部下に言付けておけばいい。俺が言っておく」
「…」
「ジャン」
 脅しが効かなければ、懐柔だ。今度は対照的に優しく声をかける。
「…わかった」
 ジャンが頷いた。
 まずはジュリオからジャンを遠ざけることが先決だ。
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テーマ : 二次創作小説
ジャンル : アニメ・コミック

tag : LD1 ラッキードッグ1 ルキジャン

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