twilog まり(@mrmlmary)

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ソファの背【イヴァンEDでベルジャン16】


拍手コメントを下さった方がいらっしゃいました。
ありがとうございます。

「他ルートで他カプ」のオススメとしては、
作品は『咎狗の血』ですが、
右上にリンクを張ってある【咎狗っ血】のシキルートでケイアキが、
心理描写が凄く良くて、私はいつも読みに行ってます。


*********************


 オレ自身、自分の気持ちを確かめたい、というのもあった。
 まさか、この歳まで生きてきて純愛を信じてるわけではない。だが、旦那がいる女を相手にした時とは違う感情が自分を支配していると、正直認めざるを得なかった。
 あれから数日後、ベルナルドの部屋を訪れるのはこれが初めてだ。
「あぁ、ジャン」
 ドアを開けるとベルナルドは顔を上げ、いつもどおりの笑顔を向ける。オレも、いつもどおりソファに深く腰を下ろす。
「コーヒー入れるよ」
「うん」
豆を挽くミルの音。お湯が沸いてくる音。カップを用意する音。無言のオレたちの間に漂ういつもの音。
 ベルナルドは、あの日の・・・、その、・・・あれ、聞いてたのかな。
 今更ながら、恥ずかしさがこみ上げてくる。・・・どこから切り出していけばいいんだか。
 ベルナルドがいつもどおり、コーヒーカップのほうをオレに、マグカップは自分で持って、ソファの後ろに回った。
 まただ。いつもそうだ。ベルナルドはいつもソファの後ろに立つ。・・・前までは二人でよくじゃれ合ってたのに。
「・・・あの日・・・」
「ん?」
オレは決心がつかず、別の話題にスライドさせてしまった。
「先週の木曜日、アナスタシア、だっけ?・・・来てたんだ」
「ああ。ボス・アレッサンドロに挨拶しに来てたんだ。結婚式にも参列して頂くしね」
「そうなんだ」
「・・・」
「・・・」
会話が、終わってしまった。いや、いーんだけど、いつもどおりだから。
「ジャン、お前・・・」
「――え?」
ベルナルドから話を振られたのが意外で、少し驚きながら返した。
「・・・お前も、結婚しろよ」
「――っはぁ!?」
一体何を言い出すかと思ったら。
「んな・・・何で?急にそんなこと・・・」
自分が幸せだからって押し売りすんなよっ!
ベルナルドが、ゆっくりと静かに続けた。
「・・・お互い・・・、何も無かったことにするんだ。・・・いや、もともと何も無い、か」
「・・・」
「何も無いから・・・、何かを、残したいんだ」
ベルナルドの言っていることがわからなかった。
 ベルナルドはどこか遠くを眺めていた。そして、自嘲気味にまた口を開き始める。
「お前は、そのうち時期が来ると普通に結婚して子供を作るもんだと思ってたよ。・・・ゲイにもバイにも見えなかったからね」
確かに、そうだ。オレだって、イヴァンと今の関係になるとは思ってなかった。
「・・・ジャンの子供、見たかったな。・・・ふふ・・・。ジャニーニョ」
「勝手に名前付けるな」
「俺も子供作って、・・・その子供たちを結婚させる。そうすれば、俺達の子供の出来上がり」
「・・・」
・・・それ、孫だろ?いやいや。つっこむところはそこじゃなくて。ベルナルドが呟いた。
「・・・俺は、俺が生きた、『証』が欲しい・・・」
「それが、子供・・・?」
「人生は意外と長い。まさかこの世界に入っても30過ぎまで生きていられるとは思わなかったよ。・・・だからこそ、自分も欲しくなる。人が持っているものを見て、な」
ベルナルドは自分のデスクに戻って、言った。
「・・・お前は、・・・手に入らなかったし・・・」
「――だったらお前何であの日っ・・・!」
オレは反射的にソファから立ち上がっていた。数瞬、オレ達はお互いを見つめていた。
「・・・」
「・・・」
「お前には、イヴァンがいる」
「お前には、アナスタシアがいるだろ」
ベルナルドは小さくため息をついて言った。
「お互い様だな」
「・・・」
ベルナルドはコーヒーを一口飲んでデスクに置いた。
「もうこの話はやめよう」
「――お前はいつもそうやって・・・!オレから距離を置くんだ。・・・見えない壁を、作るんだ!」
そうだ。それは、以前からそうだった。ベルナルドはオレにとてもよくしてくれたが、いつも一定の距離感があった。だからなのか、結局オレはベルナルドの好意なんて全く気づかなかった。
「・・・ソファ」
「・・・?」
ベルナルドが振り返る。オレは、いつも思っていることをぶちまけた。
「お前はいつもソファの向こう側にいる。・・・いつもだ」
そう言ってオレはベルナルドに近寄った。
「お前はオレを誘うくせに、絶対に近づいてこない」
「・・・」
また後ろを向こうとするベルナルドの腕をつかんだ。
「・・・やめろ・・・ジャン・・・」
ベルナルドが目を逸らす。お前から最初に誘ったんだ!それなのに今更逃げ腰かよっ!
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tag : ラッキードッグ1 LD1 ベルジャン イヴァジャン

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